水を飲むには我慢が一番?

機能 Function

南西アフリカにあるナミブ砂漠は、地球上で最も暑く乾燥した場所の1つだと言われている。ここにはおもしろい方法で水を飲む生き物が住んでいる。その方法は、ただ風に向かって体をじっとさせるだけ。キリアツメゴミムシダマシという虫の背中にはいくつものデコボコがついており、このデコボコのてっぺんは水を引き付ける性質、谷間は水をはじく性質をもっている。そのため、早朝に吹く霧を含んだ風に向かってお尻を突き上げるように高く上げることで、霧に含まれている細かい水滴をデコボコの部分に集めることができる。やがて水滴がデコボコの谷に触れるほど大きくなると、水滴は転がり落ち口の中に入る。このとき、他のデコボコが水滴の通り道の役割をすることで、水が外にこぼれることなく効率よく水を得ることができる。

機能分類 Functional Classification

資源/エネ/情報の収集・貯蔵:
水回収

環境ソリューション分類 Environmental Solution Classification

関連文献 Related Literature

Nature vol.414 1 Nobember 2001 pp.33-34

応用技術 Technical Application

商品・サービス Products and Services

業種 Type of Business

応用技術提案 Proposals of Appilication Technique

現在プラスチックのネットを用いて霧集めを行っている地域がいくつかあり、新たにこの仕組みを利用しようと考えられている。現代のテクノロジーで安価に模倣できると言われており、例えば、シルクスクリーンや射出成形、アセテートシートの上にコンピューターのプリンターで水分を引きつけるインクを吹きつける方法が著者Parkerとケネティク社によって紹介されている。これは従来のどの装置よりも数倍効率的に霧を集める材料になると彼らは主張している。 テントなどに採用すると、水不足の地域にも安心して水を供給することができるなど、厳しい環境で人間が生き延びるのに役立る。大規模なものをつくることができれば、どんな地域でも水をただで飲めるようになるかもしれない。 また、反対に湿気が多いところでは、空気中の水分を取り除く無電源乾燥機も開発できるかもしれない。

応用業種提案 Proposals of Appilication Type of Business

関連するライフスタイル Related Life Style

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