トンボに学ぶ新しい羽の形

機能 Function

大空を自由に飛び回るトンボ。そよ風の中でも、少々強い風の中でも、トンボは気にすることなく飛んでいる。実はこれはとても凄いことなのである!体重わずか1-2gのトンボにとって、空気はとても粘性が高く、例えるならば私たちにとっては水の中を飛んでいるようなものなのである。その中を、トンボはどうしてスイスイ滑空できるのでしょうか?秘密はその翅の形にあった。トンボの翅の断面を見ると、流線型の断面を持つタカや飛行機の翼とは違って、凸凹していることがわかる。トンボの飛翔中には、この凸凹した部分に小さな空気の渦が発生する。この小さな渦が、その外側の空気を翅の後方へスムーズに流し、微風でもトンボの翅には揚力が生じるのである。また強い風の中であっても、発生する渦のおかげで、翅の周りを流れる風は大きく乱れることが無く、トンボは安定して滑空することができる。

機能分類 Functional Classification

移動・廃棄・循環:
対流飛翔

環境ソリューション分類 Environmental Solution Classification

関連文献 Related Literature

応用技術 Technical Application

日本文理大学のマイクロ流体技術研究所では、手の平サイズで重量わずか4gの非羽ばたき型小型飛翔機「マーズフライヤー」と、同じく手の平サイズで重量25gの「ドラゴンフライヤー」の飛翔実験に成功している。

商品・サービス Products and Services

  • ドラゴンフライヤー

業種 Type of Business

応用技術提案 Proposals of Appilication Technique

トンボ型小型飛翔体は,超低速で安定して飛ぶ事が可能である。災害時の人命救助用に、カメラを備えリモートコントロールで動く、昆虫型小型飛翔体の開発が期待されている。また,少しの風でも空気をそろえる事が可能な凸凹翼を利用すれば、マイクロ風力発電機を作ることができるかも知れない。現在使われている大型の風力発電機は、建設に大きな費用がかかる。また、高速で回転するために高周波が発生し、周辺の自然や住民に影響を与える事が心配されている。家の中でも軒下でも,いつもくるくる回っているマイクロ風力発電機で、こんな問題も解決できるかも知れない。

応用業種提案 Proposals of Appilication Type of Business

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