モンシロチョウでがん細胞をやっつける!?

機能 Function

チョウの幼虫(いわゆるイモムシ)と,成虫では外見も食べるものも異なっている。幼虫の時期には、植物を這い回って葉っぱを食べる一方、成虫はカラフルな外見と羽を持ち,花を飛び回って蜜を吸う。このような外見の違いは,幼虫がサナギとなって成虫になるための準備をする時期に作られる。では,サナギの体の中で一体何が起きているのか?成虫には必要の無い幼虫の器官の細胞だけを壊し,成虫に必要な器官を新たに作り直していたのである。この時、重要な細胞はそのまま残し,不要な細胞だけを壊すために,モンシロチョウのサナギの体液にピエリシンという物質が分泌されていることがわかった。

機能分類 Functional Classification

形状・組織・システム:
分解
防御・安定:
生体組織制御

環境ソリューション分類 Environmental Solution Classification

関連文献 Related Literature

チョウとがんと未知なるものと私/杉村 隆

応用技術 Technical Application

商品・サービス Products and Services

業種 Type of Business

応用技術提案 Proposals of Appilication Technique

現在の抗がん剤を用いたがん治療は、薬が正常な細胞まで攻撃してしまうという副作用のために、患者の体に大きな負担がかかる。ピエリシンでがん細胞だけを狙って攻撃できるようになれば、副作用の無い新しいがん治療方法の開発に繋がるであろう。 ピエリシンを含むサナギの体液を胃がんの細胞に振りかけると、がん細胞が死滅した。ピエリシンが,がん細胞を壊すスイッチとなっていたのである。狙ったがん細胞だけを壊すことが出来るようになれば、正常な細胞を攻撃せず副作用の無い新しい抗がん剤として,将来のがん治療に役立てることができるかも知れない。

応用業種提案 Proposals of Appilication Type of Business

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