強い風にも負けないフレキシマツ

機能 Function

フレキシマツは、北米中西部のロッキー山脈周辺に生えている高さ12~15mの木である。ロッキー山脈のあたりは真夏でも最高気温が22℃、冬が長く、真冬には-20℃になることもある。とても強い風も吹く。そんな厳しい環境の中で、フレキシマツは300年以上も生きる。 どうしてフレキシマツは倒れずに生きていられるのか。その秘密はとても太い根と、頑丈な幹そして風になびく枝にある。太い根はフレキシマツの体を地面にしっかりつなぐことができる。幹はセルロース( 「食べても使ってもおいしいナタデココ」)という繊維がねじれながら、繊維同士がからまるように育つので頑丈になり、強い風にも耐えられるようになる。また、柔らかい枝がついているので、風が吹くと枝が動くことでフレキシマツに当たる風の強さを弱めることもできる。

機能分類 Functional Classification

効率(省エネ、省資源、軽い):
高強度
防御・安定:
耐風

環境ソリューション分類 Environmental Solution Classification

関連文献 Related Literature

A. W. SCHOETTLE2 AND S. G. ROCHELLE, MORPHOLOGICAL VARIATION OF PINUS FLEXILIS (PINACEAE), A BIRD-DISPERSED PINE, ACROSS A RANGE OF ELEVATIONS1, American Journal of Botany, 87(12), 1797–1806, 2000

応用技術 Technical Application

商品・サービス Products and Services

業種 Type of Business

応用技術提案 Proposals of Appilication Technique

気温などの影響を受けにくいフレキシマツの特徴を使えば、風や気温が厳しい環境で利用される物などをもっと丈夫にできそうである。橋などの建築物、電信柱、風を受けて走る自転車、力がかかりやすい機械部品などである。 フレキシマツの構造には、厳しい環境に耐えるためのアイデアが隠されている。強い風を木の枝によって弱めるのは、家の周りに木を植える防風林という形で、昔から利用されている。それから、災害時にはテントやプレハブをすぐに作らなければならないが、頑丈な根やねじれた幹のような部品を用いれば、簡単に丈夫な部屋を作ることができそうである。

応用業種提案 Proposals of Appilication Type of Business

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