軽量で強固な設計のウマの足の骨

機能 Function

ウマは、人や荷物を運んだり農耕のために鋤(すき)を引いたりと、古くから人との関わりがとても深い動物である。そんな働き者のウマの足のつくりを見てみよう。人の足の「すね」に見える細く長い部分は、「第三中手骨」という一本の太い骨から成っていて、ここで前肢にかかる全体重を支えている。骨の断面を見ると、真ん中に血管を通すための穴(あな)が空いており、さらに孔の周りには小さな穴がたくさんあることがわかる。 穴の空いた固体に圧力が加わると、孔の周りに力が集中してそこからヒビが広がり、破損の原因となってしまう。ところが、ウマの「第三中手骨」には大きな力が加わっても、簡単に折れることはない。なぜか?その秘密は、たくさんの小さな孔にある。大きな穴の縁(ふち)に集中した力を、小さな孔が周囲のより頑丈な部分へ逃がす働きがあるのである。このたくさんの小さな穴によって、骨の内部にヒビが入ったり、小さなヒビが成長したりすることを防いでいるのである。小さな穴はウマの進行方向に多く偏っていて、前進するときに足にかかる大きな力を逃がすためなのである。また、穴があることで、骨の重さを軽くすることができる。骨の強度を保ちながら、骨の軽量化にも成功しているウマは凄い。

機能分類 Functional Classification

効率(省エネ、省資源、軽い):
軽量化高強度

環境ソリューション分類 Environmental Solution Classification

関連文献 Related Literature

応用技術 Technical Application

商品・サービス Products and Services

業種 Type of Business

応用技術提案 Proposals of Appilication Technique

ワイヤーや燃料・油圧パイプを中に通さなければならない飛行機、車やボートなどの軽量化と強度増加に応用することができる。強度を保ちながら、機体の構造に孔を持つことで機体が軽くなり、その分燃料を節約することができる。地震の多い日本では、建物の骨組みや壁の構造材としての応用が期待できますね。構造物の強度を落とさずに、軽量化させたい場合に役立てることができる。

応用業種提案 Proposals of Appilication Type of Business

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